デフォルト

デフォルトとは貸金が返済されなくなること

デフォルトとは、貸したお金が約束どおりに返ってこないことをいいます。債務不履行ともいいます。

考えられる状況としては、資金繰りがうまくいかず返済日に遅れる、破産して必要な金額の一部しか用意できない、夜逃げして完全に踏み倒す、というようなことが挙げられます。後の2つは貸し倒れともいいます。

デフォルトはお金を貸す側がもっとも恐れることです。そのため、厳しく審査して貸す人を絞ります。さらに不動産を抵当に入れさせたり、保証人をつけさせたりなどの担保をとり、借主本人以外からも回収する方法を用意します。こうしてデフォルトの回避に手をつくします。

デフォルトの危険性が高ければ高いほど、金利は高くなります。これは貸金も債券も同じです。

ソーシャルレンディングでデフォルトはどう扱われるか

ソーシャルレンディングではとくに貸し倒れをデフォルトと呼び、返済遅延とは分けて考えることが多いです。一般的には延滞も貸し倒れも含んだ約束違反のことを指すので、すこし違いがあります。

投資家は直接お金を貸しているわけではないので、最終的に返ってくればあまり期日にこだわらないのかもしれません。「期限の利益」の記事でみたとおり、借主と仲介会社は1日でも返済が遅れると大変な騒ぎになります。

ソーシャルレンディングに高利回りの案件が多い秘訣はデフォルトリスクにあります。借主となる個人や中小事業者は資金力が乏しく、収入元も限られているので、大企業や公共債などと比べて信用力に劣り、デフォルトの危険性が高いと判断されるのです。

日本のソーシャルレンディングは仲介会社が間に入るといっても、実質的な貸主は投資家です。デフォルトが起きれば、投資したお金が戻ってくることはありません。

デフォルトを避けるにはどうすればいいか?

デフォルトを避けるには、募集内容をみて担保やビジネスモデルなどを精査する必要があります。また、信頼できる仲介会社を選ぶことも大事です。投資家が借主と直接交渉することはできず、審査や担保の評価、延滞時の対応はすべて仲介会社が行うからです。

実際にデフォルトがあったかどうかは、仲介会社のホームページで見ることができます。ほとんど発生していません。日本におけるソーシャルレンディング黎明期には個人への貸し付けで発生したことが少なからずありましたが、法人中心の現在は、一度もデフォルトがない仲介会社も多いです。

高利回りのわりにデフォルトが少ないのは、担保をとったり丁寧な審査をしたりという仲介会社の対策が効いているからでしょう。

貸金業登録をしていない個人投資家は、借主のことを詳しく知ることができません。仲介会社選びと案件選びの2つを真剣にする必要があります。